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辻井伸行リサイタル~アクロス福岡 [日記・雑記]

辻井伸行1-1.jpg
昨日、11月11日
ピアニスト辻井伸行さんのリサイタルが
福岡シンフォニーホールで行われました。

超人気ピアニスト、辻井さんの
リサイタルのチケットは常に入手困難。
しかし、今回はハガキによる抽選とのことでしたので
ダメもとで応募したところ
めでたく当選いたしました。



有名ピアニストのリサイタルだからと期待して行っても
期待を裏切られることはあります。

辻井さんの場合、あまりにも人気があり
メディアへの露出も非常に多いので
「ま、どうかな、実際の演奏は・・・。」という感じの
気楽な気持ちで(大変失礼ながら)出かけました。

結果は、見事に良い意味で裏切られました。
すばらしい演奏会でした。



昨日のプログラムのメインは
ムソルグスキー「展覧会の絵」。
もともとピアノ曲として書かれた作品ですが
ムソルグスキーの死後、
ラヴェルによって編曲された管弦楽版の方が有名です。

ピアノ曲としての難易度は最高レベルで
簡単に攻略できるような代物ではありません。
しかし楽譜を見ると、一見、音の数が少なく、
そこまで難しいものでないように見えます。

逆に言うと、少ない音で「絵画」や「展覧会の雰囲気」を表現するのは
簡単なことではないでしょう。
しかも、私達日本人には縁の薄い
ロシア的なモチーフを主題にした
「卵の殻をつけた雛の踊り」「バーバ・ヤーガの小屋」など
不思議な題をもつ曲ばかりです。


しかし、辻井さんはピアノ一台で
絵画的な豊かな音色を紡ぎ出していきます。

演奏を聴いていると
目の前に「絵」が現れ、それを鑑賞した後には
「プロムナード」のテーマによって
次の絵の前に導かれる・・・・という感じです。
約34分間という長い曲なのですが
全く長さを感じさせないほど、引きこまれてしまいました。


まるで管弦楽を聞いているようで
これほど多彩な音色(おんしょく)が出せるのかと
ただ驚くばかりでした。


さて、演奏が終わり、アンコール。
IMGP4892copy.jpg
1曲目のアンコール曲を弾き終えた後、
辻井さんは次に弾く自作の新曲「風の家」について
説明をしようと思っておられたようですが
拍手がなかなか収まらないので
話し始めることができず、しばらく立ち尽くしていました。
と、何を思ったか、突然、
観客席の方を向いたまま、
ちょこんとピアノの椅子に座ってしまいました。

意表をつかれて、観客、大爆笑。
あまりにもウケたので、辻井さんは嬉しそうに
満面の笑みを浮かべておられましたが・・・。

その後、再び立ち上がった辻井さんは
新曲についての説明をして下さいました。


そして、アンコール3曲が終わり
「もう一曲」とせがむように拍手の続く中
マネージャーの蕪木さんから手を引かれて
舞台の袖にまさに入ろうとする直前、
そのまま入って行くかと思われた辻井さんが
突然、くるっと振り返って「にやっ」と微笑んだもので、
また、観客席は爆笑でした。

その後、客席の照明が点灯し、
演奏会は終了。
あの辻井さんの笑顔は
「もう終わりだよ」という意味だったのでしょうか・・・・・。



今回、観客の方のマナーも非常に良くて
変なタイミングで無粋に拍手をする人もいませんでした。

ノクターンなどの曲が終わった後は
その最後の音の残響、余韻をゆっくり楽しんでから
おもむろに拍手が始まる、という感じの
雰囲気の良いリサイタルでした。




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しかし、この季節に黄砂が降るなんて・・・。
変な気候です。








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